「音読×直読直解」の英語専門塾GCA・代表のグッチャンです。
英検の長文対策では、「飛ばし読みでキーワードを探す」「全部読もうとしない」「重要な部分だけしっかり読む」「最初に設問を読む」といったアドバイスをよく見かけます。
もちろん、制限時間のある試験ですから、読むスピードは重要です。英文を一文ずつきれいな日本語に訳していては、時間が足りなくなります。では、このようなテクニックは、設問に正解するために、あるいはリーディング力を伸ばすために、本当に有効なのでしょうか。
実は危険な「飛ばし読み」
残り時間が足りなくなって速く読もうと「飛ばし読み」をしているとき、実際にはセンテンスや文章の意味を取っているのではなく、「知っている単語を拾っているだけ」になっていることがあります。
これは大変危険です。具体例で考えてみましょう。
文章の中に、次の一節があったとします。
…Ken moved to Canada in 2024 because his father found a new job there……
時間がなかったあなたは、「飛ばし読み」のテクニックを駆使して、
Ken …… Canada …… father …… new job ……
と単語を拾いました。
設問のひとつは⋯
Why did Ken move to Canada?
そしてあなたは4つの選択肢から見つけます⋯
Because his father got a new job.
正解です!
良かったですね。もし「飛ばし読み」をしていなかったら、時間切れで適当に選ぶしかなかったかもしれません。
では、今度は先ほどの一節が、次のようになっていたらどうでしょうか?
…Ken moved to Canada in 2024. His father had found a new job there, but that was not the reason for their move. The family wanted to live closer to Ken’s grandparents…
設問はさっきと同じで⋯
Why did Ken move to Canada?
そして選択肢の中には…
Because his father got a new job.
さて、今度はどうでしょう。
確かに Kenのお父さんが転職したのは事実ですが、今回の文章ではそれがカナダに引っ越した理由というわけではないとはっきり書かれています(⋯but that was not the reason for their move.の部分)。
ですから、残念ながら今回はこの選択肢を選ぶと間違いです。
このように、重要そうな単語、あるいは自分が知っている単語を拾って、その意味を足し算すれば英語の文章が読めるわけではありません。
「飛ばし読み」がうまくいったように見える場合でも、実際にはたまたま拾った単語と正解の選択肢が一致しただけということがよくあります。
それを「読めた」とカン違いしたり、正解できて喜んだりしていると、読解力はなかなか伸びません。
(続きます)

