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【期間限定公開】子音: 『LとR』その他 ~GCAの発音トレーニング(4)

残り5つの『子音』

今回で子音の説明はひと通り終わります。

「英語の発音は日本人には難しい」「発音なんて学習している余裕はない」という意見も少なくありませんが,

これまで紹介した

子音と母音の分離

子音の発音(+スペリング)

を知っておくだけでも,英語学習は相当はかどります。

もう一度まとめると,英語の子音は

の4つに分けられます。

ではラスト「その他」の5個をみてみましょう:

[l] ~『ラ行』との違い

英語の “L” の音は日本語の『ラ行』と似ています。

ただし,“P” の音が『パ行』と似ているというレベルの話で,実際には大きく異なります:

  • 日本語の『ラ行』は,舌先で上の前歯の歯茎をはじく
  • 英語の “L” は,舌先を上の前歯の歯茎にくっつけたまま流す音

です。

[l]

[r] ~『巻き舌』ではない

次は,もっとも日本人にとってもっとも難しいと言われる “R” です。

「べらんめえ口調」の『ラ行』やスペイン語などのいわゆる『巻き舌』のように聞こえますが,

初学者がまず知っておくべき英語の “R” は,

  • アヒルのくちばしのように唇をめくり
  • 舌先ではなく舌の中程を持ち上げ
  • 口の天井にギリギリまで近づけて
  • アヒルの鳴き声のように

出すやり方です。

ポイントは,決して舌が口の天井に当たらないことです。

(日本語の『ラ行』が,ローマ字では “L” ではなく “R” で表記されるのが本当にややこしいですね)

[r]

[w] ~母音「ウ」と区別する

一見簡単に見えますが,母音の『ウ』(英語では[ʊ])ときちんと区別しましょう。

しっかり力を入れてすぼめた唇が振動する感覚をつかんでください。

[w]

[j] ~ヤ・○・ユ・○・ヨ

ドイツ語などにしたがって発音記号が [j] になっているのがまぎらわしいですが,日本語の『ヤ行』の子音です。

ただし,日本語の『ヤ行』にはない『イ段』『エ段』の音が出せるようになること。つまり,

× ヤ(ya)・イ(i)・ユ(yu)・エ(e)・ヨ(yo)

ではなく

ヤ(ya)・_(yi)・ユ(yu)・_(ye)・ヨ(yo)

と発音できることです。

舌の根元がのどにくっつくような感覚がポイントです。

[j]

[h] ~ “who” “he” に注意

いよいよラストです。日本語の『ハ行』の子音。

大きく息を使って「ハ―ッ!」っとのどから息を出しましょう。

注意するのは,who [hu:]he [hi:] を,

日本語のまま「フー」「ヒー」と発音しないこと。

  • 『フ』よりも口を大きく開いて
  • 『ヒ』よりも口の中のスペースを大きくして

あくまでのどから直接出てくるような音にしてください。

[h]

『母音』と『子音連結』へ―

英語の子音は以上。

次回から『母音(vowels)』に入ります。

その後『子音連結(consonant blend)』を学習すれば,発音の基本は終わりです。

日本語で言うと『五十音』をマスターした状態といって良いでしょう。

最近は,

わざわざ『子音』『母音』から練習しなくても

最後の『子音連結』さえ気をつければ,

言い換えると『音節(シラブル)感覚』にだけ注意すれば,

英語でのコミュニケーションに支障はないという意見が主流です。

まずこの話は,どのくらいのレベルのコミュニケーションが必要なのか,相手がネイティブかノンネイティブか等によって大きく異なるので,とても乱暴な捉え方です。

そして,もっと重要なポイントなのですが,

ふだん日本語を使っている私たちにとって,日本語の発音から英語の発音にパッと切り替えるのは実はなかなか難しいことです。

だから「カタカナで通じる」と開き直るのは正しい態度とは言えません。むしろ,なおさら真面目に発音を学習するべきです。

自分自身の学習経験や指導経験から考えても,

初心者の段階で,畳の上の水練(learning without experience)と言ってもよい,一見『実践的』ではない発音練習を徹底することで,

なんとか通じる『日本人なまり』の英語が身につくというのが現実です。

(というより,『子音』『母音』ひとつひとつはまったく気にせずに『子音連結』だけきちんとできるようになる方がよほど難しいでしょう)

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この記事を書いた人

Good Chace Academy 代表/講師。英検1級。TOEICスコア960。1976年生まれ。弘学館中学校・高等学校,国際基督教大学(ICU)教養学部卒。高2で英検準1級合格,高3でTOEICスコア825,TOEFL(旧PBT)スコア590。ICU卒業後,一橋大学大学院商学研究科に進学し経営戦略論・経営組織論を学ぶ。2011年,Good Chance Academy設立。4技能化やアクティブ・ラーニングといった新しい言葉ばかりが先行する風潮の中でも,正確な音読・リスニングの徹底による読解力の養成を基本に置いた指導方針を貫き続ける。