さて,英文法とは「単語の並べ方」であり「単語の変形の仕方」だというところまで説明しました。今回はその内容に踏み込む前に,単語にはどのような種類があるのか考えてみます。
いろいろな分け方がありますが,以下のようなシンプルな分類はいかがでしょうか。「基本系」「説明系」「接続系」の3つです。
(A) 基本系の単語=名詞・代名詞/動詞
文を構成するのに最低限必要な単語です。以下の例文では太字の部分ですね。
You can hear the voice of the person at the other end of the line.
日本語で拾うと,「あなた / 聞くよ / 声 / 人 / 端 / 電話線」となり,これだけでもなんとなく意味がとれますね。
(B) 説明系の単語=冠詞・形容詞/助動詞・副詞
基本系の単語を詳しく説明する単語です。同じ例文では,新しく太字にした…
You can hear the voice of the person at the other end of the line.
などです。これらの説明系の単語によって
「聞く」が「聞くことができる」となり,
「声」が「その声」となり,
「端」が「もう一方の端」となるなど,
基本系の単語に細かい意味が付け加えられます。
(C) 接続系の単語=前置詞・接続詞・関係詞(=疑問詞)
同じ例文で新しく太字にした箇所です。
You can hear the voice of the person at the other end of the line.
日本語で意味を拾うと,接続系の単語の働きで
「その人 / 声」が「その人 の 声」 となり
「電話線 / もう一方の端」が「電話線 の もう一方の端」となって
単語のカタマリがつながります。
…以上です。これらの単語が変形したり並んだりして英文が構成されます。
もちろん学術的には大雑把な説明ですし例外事項もたくさんあります。いくらでもツッコミができる説明です。
ただ,ここでいちばん大切にしたいのは学習者にとっての取り組みやすさなのです。
当サイトではこの枠組みをもとにして,ひとつずつ文法項目を捉え直していきます。