リスニング (listening)

リスニングのためにリスニングをするわけではない

英語学習における音声の重要性にについて。
 
最近は音声教材を活用し,リピーティングやシャドウイングといった音読練習を積極的に採り入れているケースもだいぶ増えてきました。
 
でもまだまだ足りません。
 
 
そもそも新しい教材に取り組むとき,
 
単語も調べた,文法も確認した,和訳もできた,問題も解けた,
 
→ 仕上げにCDを何回か聞いて音読もしてみよう
 
という発想が,出発点として正しくないのです。
 
 
正しくは,
 
(あくまで準備として,解説を読んで構文や意味を確認した),
 
→ 何十回かリスニングして耳だけで理解できるようになった,
 
→ 何十回か音読(リピーティング・シャドウイング)してスムーズに声に出せるようになった
 
*「何回か」ではありません。「何十回・何百回」という単位でやるのです。野球やテニスの素振り,サッカーのリフティング練習と同じです。
 
→ ついでに細かい単語や構文を確認しよう,
 
となるべきです。
 
 
 
リスニング・音読などの音声中心の学習が,文字中心の学習より圧倒的に優れている理由は2つ。
 
(1) 数倍速い
 
例えば単語や例文を10回書く時間があれば,30回は音読・リスニングできます。書かないと覚えられないと思い込んでいるケースによく接しますが,すぐに改めてください。膨大な量の単語・例文を何十回も書いて覚える時間などありません。
 
 
(2) すぐ消える
 
目で文字を追うだけだと,無意識のうちに右から左へ「返り読み」をしてしまいます。日本語と英語では語順が大きく異なるので,これは仕方のないことです。
 
ですが,いくら上手に返り読みができるようになっても,それは英語が上達したとは言いません。「漢文」をどれだけ勉強しても「中国語」が使えるようになるわけではないのと同じです。
 
英文法と呼ばれるものの大部分が実は「語順」のことです。すぐ消える音声を使って文頭から順番に理解せざるを得ない状況を作ることで,正しい英語の語順が身につきます。つまり,リスニング・音読は,一見対極的な存在に見える「英文法」の学習でもあります。
 
 
リスニングの練習をするのは「リスニング」ができるようになるため,ましてや「リスニング問題」が解けるようになるためでは決してないのです。