問い:英語学習で発音を練習せねばならない理由は何でしょうか。下手でも通じればいいのではありませんか。
答え:人と話すとき、大切なのは話の内容だけではありません。発音や話し方は、その人の第一印象や信頼性に関わる大切な要素であり、自己表現の一部なのです。
誰もが認める『きれいな文字』のメリット
就職活動のための履歴書を書くことを想像してみてください。どんなに素晴らしい資格を持っていても、殴り書きのような汚くて読みにくい字で書けば、読み手に悪い印象を与えるに違いありません。「読めれば問題ないでしょ」と言う人はいませんよね。
読み手が苦労しないように、きれいに書きたいと誰しも思うはずです。年賀状もまた然り。受け取った人が読むのに苦労するような乱雑な文字で書く人はいません。
では、『きれいな発音』は…
私たちが英語を話すとき日本語訛りがあるのは当然ですが、「通じれば十分だ」と考えると、あなたの英語発音はそのレベルで停滞します。そしてそれは聞き手に負担をかけることにつながりかねません。
発音が不明瞭だと、会話が途切れたり、誤解が起きることもあります。発音は文字と同じく、コミュニケーションにおいて重要なインターフェースの役割を果たしています。不正確で不明瞭な発音で話すのは、あたかも乱雑で読みにくい文字で書かれた手紙を渡すようなものです。
どちらも相手に不必要な負担を強いてしまいます。
『ネイティブ発音』云々以前の問題
もちろん、すべての日本人がネイティブ話者のような発音を目指す必要はありません。しかし、日本語の発音とはかけ離れた発音体系を持つ英語を日本語の音だけで話そうとするのはほぼ不可能です。
だから発音練習が必要なのです。
特に、英語での会議や商談、プレゼンテーションの場では、明確に話す努力をして聞き手がスムーズに理解できるようにすることが求められます。履歴書を丁寧な文字で書くのと同じように、発音も相手にとって聞き取りやすいものになるよう練習するべきです。