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なぜリスニングが大事なのか?(1)

『音読×直読直解』の英語塾GCA・代表のグッチャンです。

(旧)センター試験にリスニングが導入されて約20年。英検では5級から必須になり、共テではリーディングと同じ配点に。書店には何百冊もの「リスニング対策」本が並んでいます。「リスニング演習」の授業を設ける学校まであります。

では、どうしてリスニングがそんなに重要なのでしょう? 

「テストに出るから」?

…残念。それは順序が逆です。「テストに出るから重要」なのではなく、「重要だからテストに出る」のです。

では、あらためて、なぜ「リスニング」は重要なのでしょうか。

ひとつめの答えは、英語の学習には

文字(読む/書く)と同じレベルで、音声(聞く/話す)が重要だから。

というよりも、そもそも文字と音声を切り離してはいけません。

文字を持つ言語というのは、

①「文字」で書かれた文章を、そのまま「音声」として読むことができ、
②「音声」として話された文章を、そのまま「文字」で書き起こすことができます。

つまり…

読む = 聞く

なのです。

それぞれの単語には、必ず決まったつづり(文字)と、決まった発音(音声)が対応しています。

実際、私たちが母語である日本語の文章を読む(黙読する)とき、無意識のうちに心の中で声に出していることはありませんか?

英語についても同じです。目で読めば理解できるけれども耳で聞いた瞬間わからなくなる、という状態は本来ありえません。

「リスニング」は「リーディング」の練習

ですから、リスニングの練習をリーディングと別に行うこと自体が、そもそもの間違いなのです。

つねに「目」(リーディング)と「耳」(リスニング)を同時に使うことは英語学習の基本です。具体的には、「リスニング」の参考書や問題集を新たに買う前に、必ず音源のあるリーディング教材・文法教材を使いましょう。

最近の英語の参考書はどれもよくできています。長文問題集でも単語集でも文法書でも、たいていQRコードで音声データを無料ダウンロードできます。

ところが、生徒さんから学校で配られた教材を見せてもらうと、QRコードがついていることすら知らない人が少なくありません。

もし、このことを知らなかったなら、まずは今すぐQRコードから音声データを読み込みましょう。

「リスニング」の参考書?

繰り返しますが、わざわざ「リスニング」の参考書や問題集を用意する必要はまったくありません。いま使っている教材の音声データを活用するだけで十分です。

以下は余談です。

以前、知り合いの英語の先生から「何かおすすめのリスニングの参考書はありませんか?」とたずねられたことがあります。私も英語講師ですので、英語の参考書や問題集、関連書籍を数百冊ほど持っています。何かとっておきの1冊を紹介できればと、自宅の書棚を隅から隅まで探してみました。

ところが、です。

書棚の中には「リスニング」という言葉がタイトルに入った参考書や問題集が、文字通り一冊も見当たらなかったのです。

普段から誰よりも「リスニング・音読が大事だ」と繰り返し伝えているにもかかわらず、です。

その先生には申し訳ない気持ちもありましたが、私が実際に生徒の指導に、あるいは自分自身の学習に使っていたのは、そもそも「リスニング教材」ではありませんでした。

長文問題集(リーディング素材)や文法書の例文に付属しているモデル音声を使うことで、「リーディング(長文読解)」「文法」「リスニング」といった区別をまったく意識していなかったのです。

(続きます)


Good Chace Academy 代表/講師。英検1級。TOEICスコア960。1976年生まれ。弘学館中学校・高等学校,国際基督教大学(ICU)教養学部卒。高2で英検準1級合格,高3でTOEICスコア825,TOEFL(旧PBT)スコア590。ICU卒業後,一橋大学大学院商学研究科に進学し経営戦略論・経営組織論を学ぶ。2011年,Good Chance Academy設立。4技能化やアクティブ・ラーニングといった新しい言葉ばかりが先行する風潮の中でも,正確な音読・リスニングの徹底による読解力の養成を基本に置いた指導方針を貫き続ける。