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音読への不満

福岡市天神の英語専門塾GCA・代表のグッチャンです。定期的に誤解を解きます(笑)。

「音読」は高度で合理的な学習法

おそらくGCAほど生徒に音読練習をさせる塾はあまりないと思います。  

もちろん理論的にも経験上も学習効果が高いからそうしているのです。  

ただし,あまりに他教科の勉強法とかけ離れているため,ときどき誤解を解く必要があります:      

(1) 音読だけすればいいと言っているわけでは決してないこと  

私は小さいころ,祖母のマネをして実家の仏壇の前で毎日毎日「般若心経」を唱えていました。まさに「音読」です。だから今でもすらすら暗唱できます。  

でも,意味はほとんどわかりません。  

「音読」だけやるとこうなるのです。  

だから授業では,音読の前段階である文構造の把握・意味の理解を念入りに行ないます。

ただしあくまでそれは学習の準備段階です。学習のプロセス全体の2割程度におさめたいのです。  

それで,どうしても残り8割の音読練習だけが印象に残ってしまいます。その結果「こんなこと教室に通わなくてもできる」と思ってしまう人が出てきます。

……  

「文法をきちんと教えてほしい」と言う人もいます。  

ところが実は,学習する文章の中のひとつひとつのセンテンスに使われる文法・表現をひとつ残らず解説しています。

「to不定詞の副詞的用法」とか「目的格の関係代名詞」とか,英文の直観的な理解をはばむような文法用語をあまり使っていないだけです。  

すべての内容を教材プリントに落とし込んでいるため,解説を受けていないように感じる人もいるかもしれません。

ですが,きちんと教材プリントを読み不明な点を質問をする意思さえあれば,同じ内容を講義で解説するよりはるかに短時間で効率よく学習できます。  

つまり,満足感よりも学習効率を優先しているのです。    

(2) 教室でだけ音読すればそれでいいというわけではないこと  

家でもきちんと音読練習をしているのであれば,授業で声を枯らして音読する必要はなくなります。

もっとさくさく先に進めますし,その方が満足感も得られるでしょう。

私としても音読「練習」はなるだけ自宅でやってもらって,授業では音読による「テスト」だけにしたいのです。  

音読練習という新しい習慣が身につくまで少なくとも教室にいる週2~3時間だけでも音読をしてもらおう,というのが本来の意図です。ところが,それが逆効果になってしまっている人がいるのも事実です。    

「音読は教室でやるからそれでいいや」と考えてしまっているのです。    

違います。  

音読は毎日やってこそ本来の効果が得られます。  

ただしこれは学習方針をしっかりと伝えることができなかった,こちらの責任でもあります。猛省しています。今年は自宅での音読が習慣化できるよう,もっと指導法を工夫する予定です。

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この記事を書いた人

Good Chace Academy 代表/講師。英検1級。TOEICスコア960。1976年生まれ。弘学館中学校・高等学校,国際基督教大学(ICU)教養学部卒。高2で英検準1級合格,高3でTOEICスコア825,TOEFL(旧PBT)スコア590。ICU卒業後,一橋大学大学院商学研究科に進学し経営戦略論・経営組織論を学ぶ。2011年,Good Chance Academy設立。4技能化やアクティブ・ラーニングといった新しい言葉ばかりが先行する風潮の中でも,正確な音読・リスニングの徹底による読解力の養成を基本に置いた指導方針を貫き続ける。