さて,英文法とは単語の「並べ方」と「変形」のルールであるというテーマで書いてきましたが,英語では変形する単語というのは限られています。以下の5種類です。
まず基本系の単語から…
[名詞]
2段変形。日本語と違って単数と複数で形が変わります。例えば,① (a) boy → ② boys,と後ろに –s がついたり,① tooth → ② teeth と全体的に変形したりします。
[代名詞]
4段変形。文中での位置・役割によって変形します。例えば,
① I(私は) → ② my(私の) → ③ me(私に/を) → ④ mine(私のもの)
① he → ② his → ③ him → ④ his
…と中1で,呪文のように覚える変形ですね。
[動詞]
5段変形。①辞書に載っている形(原形)から,②場合によって-s がつく形(現在形),③過去形,さらに ④現在分詞(-ing形/動名詞)や⑤ 過去分詞に変形します。例えば,
①be → ②am/is/are → ③was/were → ④being → ⑤been
①take → ②takes → ③took → ④taking → ⑤taken
など。
次に,説明系の単語だと…
[形容詞・副詞]
3段変形。①元々の形(原形)から,②「もっと~」の意味を持つ形(比較級),③「いちばん~」の意味を持つ形(最上級)へと変形します。例えば,
①big → ②bigger → ③biggest
①good → ②better → ③best
など。
[助動詞]
2段変形。① 現在形と② 過去形 です。例えば,
①will → ②would
①can → ②could
など。
…なんと以上です
(*これも初学者にとっての学習しやすさを重視した説明です。学問的にはかなり大雑把な捉え方であることはご了承ください)。
これらの変形の中で,もっとも重要なのが動詞の5段変形。まさに英文法の要です。動詞の変形の本質をきちんと理解すれば,不定詞・動名詞・仮定法・受動態・完了形・進行形・分詞構文といった主要な文法がすっきりと理解できます。