繰り返しますが、『音読』学習は、ただ繰り返し声に出して丸暗記する方法ではありません。GCAでは以下のような音読中心の指導をしています。
(0) 発音・フォニックスの習得
英語の発音とつづり方のルールは、日本語のカタカナ・ローマ字とまったくの別物です。まずは発音の基本をマスターしないと音読学習は成立しません。GCAでは受験学年の生徒さんであっても、最初の数週間を使って発音とフォニックス(つづり方のルール)を指導します。
*オリジナルの発音教材(抜粋)
(1) オーバーラッピング(overlapping) ―『耳で暗記』
① 自然な日本語訳
② 直読直解のための逐語訳
③ 文字と音声を対応させた色分け
を表示した解説プリントを見ながら、モデル音声を聴き、同時に音読。
- モデル音声を正確にマネできるよう、 ロパクから始めだんだんささやき声ヘ
- 「耳から口に」自然に音が流れ出るイメージで
- 好きな歌の歌詞カードを見ると曲が聞こえてくるように「耳で覚える」
- 子音・母音・アクセントひとつひとつに注意する
- 赤字: 強勢がある母音
- 青字: 強勢がない母音
- 黒字: 子音
- グレー: 黙字(サイレント)
(2) リード&ルックアップ(Read & Lookup) ― 表現を身につける
正確な音声を覚えたら、センテンスで使われている文法・構文・単語や表現を身につける音読練習に進みます。
① Read
- 解説プリントの逐語訳を目に入れながら(Read)
- 英語の語順・表現で意味が完全に理解できるスピードで
- センテンスごとにゆっくり3~5回音読を繰り返す
- 英文を「暗記する」のではなく「体にしみ込ませる」イメージ
② Lookup
- プリントから目を上げて(lookup)
- 必ず顔のついたものに向かって、「伝える」(✕ 唱える) 気持ちで
- センテンスごとに3~5 回繰返して音読 (→ 次の文の①Read へ)
- うまくできない場合は、じっと考え込まずに ①Read に戻る
(3) オーラル・インタープリテーション(Oral Interpretation) ― 朗読
- 解説プリントか白文を目に入れながら
- 自分が書いた文章のつもりで、聴衆を「説得する」意識で
- 文章全体を通しで3~5回音読
- 棒読みしない。ニュースキャスターのように、内容に合わせて声色・トーン・テンポに気をつけ「伝える」気持ちが途切れないように。
(4) バックトランスレーション(訳し戻し)
学習した英文が、日々の練習できちんと身についているかを授業でテストします。
音読練習の大切さをどれだけ教えられても、実際に音読(口頭)でのテストがない限り、音読練習を行なう意欲をキープするのは難しいものです。
そこでGCAでは、学習したすべての英文について、長文でも文法例文でも、口頭で日本語から元の英文を再現する「訳し戻し」のテストをします。これをクリアしてはじめて次の教材に進むことができます。
(5) シャドウイング
何も見ずに耳だけでモデル音声を追いかけるように音読する練習です。
最近はこのシャドウイングばかりが注目を集めていますが、あくまで上級レベルの音読練習です。少なくとも初級の学習者は、すでに十分に身についた英文について行ないます。初見の英文を意味もわからずに「耳コピ」しても学習効果はありません。