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『添削』より大切な英作文の学習法

福岡市天神の英語専門塾GCA・代表のグッチャンです。「ライティング練習=添削指導」だと思いこんでいませんか?

ライティング問題のトピック

英検やGTEC・TOEFLなどでは100~200語程度のライティング、つまり自由英作文の問題が出題されます。

4技能化の流れで英検でのライティングの配点が上がったことから、最近はライティングの攻略に注目が集まっていますね。

ちなみに自由英作文自体は特に目新しいことではなく、国公立大の二次試験などでは以前から同じような問題が出題されていました。

以下、過去に実際に出題されたトピックを挙げてみます:

一橋大:What would you do with 100,000,000 yen? (一億円あったら何をしますか?)

GTEC:あなたが今やっておくべきだと思うことについて自分の考えを書きなさい。

英検2級:These days, some people buy things on the Internet. Do you think more people will do so in the future? (ネットショッピングをする人は将来増えていくと思いますか?)

『添削』を受ける前に…

このようなライティング問題対策として

ひたすら作文→添削を繰り返す「実践的な」練習ばかりしていませんか?

生徒さんのライティングの答案を見ていていつも思うのです。

もっと優先すべき練習があると。

まず,上記のような論題に対して,

(1) そもそも日本語でまとまった内容のことが書けない

人が少なくありません。

「1億円あったら何をしますか?」→「大きな家を買います」

「あなたが今やっておくべきことは?」→ 「勉強です。良い大学に行きたいから」

「ネットで買い物する人は増えるでしょうか?」 → 「はい。便利だから」

…では、理的な主張として不十分なのです。

さらに…

(2) 中学レベルの文法を正確に使いこなせない

…高校生があまりに多いということ。完了形・受動態・不定詞・動名詞・関係詞といった文法を知ってはいても、並べ替え・穴埋め・4択の『文法問題』で正解できる段階で止まってしまっているんですね。つまり、ゼロから英文を組み立てられないのです。

『書けない』2つの原因

原因ははっきりしていますー

(1) そもそも日本語でまとまった内容のことが書けない

のは、

英語以前に『国語』の学習がが十分に『4技能化』されていないからです。

私たちは「英作文対策」として、(情けない話ですが)母国語である日本語で論理的な文章を書くトレーニングから始める必要があります。

たとえば以下のような教材が良いでしょう:

藤原和博編著『200字意見文トレーニング』(光村図書)

福嶋隆史著『書く力が身につく問題集』(大和出版)

そして、

(2) 中学レベルの文法を正確に使いこなせない

のは、

4択・穴埋め・並べ替え』問題だけで文法を学習しているからです。

このような状態でいきなり英作文の添削指導を受けるのは、まるで…

吹奏楽部で、ロングトーン・スケール練習からの…いきなり課題曲の合奏、

サッカー部で、ドリブル練習・シュート練習からの…いきなり練習試合、

剣道部で、素振り・足さばきからの…いきなり地稽古、

といったメニューを組むようなものです。

上手くなるにはその中間にいろいろな練習が必要ですよね。

英作文(ライティング)の添削指導は『練習試合』です。その前にやるべき練習がたくさんあるのです。

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この記事を書いた人

Good Chace Academy 代表/講師。英検1級。TOEICスコア960。1976年生まれ。弘学館中学校・高等学校,国際基督教大学(ICU)教養学部卒。高2で英検準1級合格,高3でTOEICスコア825,TOEFL(旧PBT)スコア590。ICU卒業後,一橋大学大学院商学研究科に進学し経営戦略論・経営組織論を学ぶ。2011年,Good Chance Academy設立。4技能化やアクティブ・ラーニングといった新しい言葉ばかりが先行する風潮の中でも,正確な音読・リスニングの徹底による読解力の養成を基本に置いた指導方針を貫き続ける。