次に「学校の先生からも音読音読と言われるのできちんとやっている」という意見についてです。
まず英語の学習時間全体のどのくらいの割合を各種の音読にあてるべきでしょうか。
少し考えてみてください。
……
正解は,少なくとも半分以上です。ここまでやっている人が一体どれだけいるでしょうか。
単語を調べて,問題を解いて,間違いを赤ペンで訂正して,最後に少し音読する…では全然足りないのです。
ところが,私たちの周りには音読練習を阻むものだらけです。図書館や予備校の自習室,ファミレス,カフェでは静かに問題を解いたり参考書を読んだりすることはできますが,音読はなかなかできません。
また,学校の先生はプロなので音読の重要性はもちろん理解しています。だから確かにみなさんに音読をするよう指示します。それなのにほとんどの人は十分に音読練習をしません。
なぜかというと,あまりテストされないからです。学校のテストはほぼ筆記試験です。リスニング試験と言っても解答は筆記です。人数と公平性の問題から,口頭でテストが行われることはほぼありません。
人は基本的にテストされないことは練習しません。将来的には,TOEICなどのスピーキングテストのようにレコーダーに解答を吹き込んだり,フィリピンなどとのオンライン授業で口頭テストを行なったりといった環境が増えていくでしょうが,現状はまだまだです。
もちろん音読練習は音読テストのためにおこなうのではなく,英語学習全体のベースです。そのためにも,音読によるテストを頻繁に行なうことで,音読練習をする意欲をキープする必要があります。